非金銭的報酬。

内的モチベーション を高めるために、欠かせないものですが、

金銭的報酬ほどわかりやすくないことや、手間暇がかかることで蔑ろにされがち。

でも、とっても大切な視点だし、よりその重要度が高まっていると感じています。

本日サロンに投稿した内容ですが、サロン外でも共有してみます。

ご興味のある方は、気軽にサロンへご参加ください。

3か月間の試行錯誤を踏まえ、今後はより内容を充実させていく予定です。

参加される、一人ひとりにとって有意義な場となるように。

工夫を積み重ねていきます。

 


自己理解・他者理解に関する不定期コラム(週1回~2回程度)

013.働くモチベーション

 

金銭的報酬と非金銭的報酬

「報酬」にはいろいろなものがあり、金銭だけが報酬ではない。
と、先日のメンタートークでも話題になった「報酬」というテーマ。

無論、無報酬であることを推奨するような話ではありません。

金銭的な報酬だけでは、人は満たされない。

そして、非金銭的報酬が満たされていないことを、金銭的報酬として求める。

というような、人の特性を踏まえた話を書いてみようと思います。

個人としては、どのような非金銭的報酬を自分が求めているのか?

それを満たすような働き方はどうすればできるのか?

という視点から読んでもらえると役に立つのではないかと思います。

 

▽▼▽

報酬の種類

添付した表にあるように「報酬」にはいろいろな種類があります。

金銭的報酬のもっとも代表的なものが給与と賞与。

そのほかにも、福利厚生や退職金、さらには会社が金銭的に支援してくれることで、

自分で支払う必要がなくなるような研修費用も一般的には金銭的報酬に含まれます。

非金銭的報酬は、直接的・あるいは間接的に金銭が関係しないためにそのように呼ばれています。

尚、もともとは非金銭的報酬として社員に提供していたものを金銭的報酬化することで、逆にやる気をそいでしまうようなケースもあります。

興味のある方は『モチベーション3.0』や『マッキンゼー流 最高の社風の作り方』などが参考になると思います。

 

人は、非金銭的報酬の不満を金銭的報酬で語りやすい

「こんな安い給与じゃ、やってられませんよ!」

というセリフ。

以前、勤めていた企業で採用・教育や離職に関する仕事をしているときに、何度も聞きました。

たしかに、ワーキングプアなどと呼ばれる状態であれば、そのセリフ通りなのですが、実際には生活できないほどの水準ではない。

業界水準からみても平均並みか若干高いぐらいの年収となっていましたが、それでも退職希望者面談の前半で、かなりの確率でそのセリフを聞きました。

そこから、じっくり話を聞いてくと、

「もう5年も毎日同じ仕事ばかりで、まったく成長している実感がない。上司に相談しても気にも留めてくれない。自分だけが取り残されているような不安を感じる」

「お客様にも同僚にも感謝されず、何のためにこの仕事をしているのかわからない。正直、毎日が苦痛・・・。上司に相談しても仕事はそんなもんだと言われてしまう」

「家族が病気になり、これまでのようには働けなくなった。でも、仕事の量は相変わらずで、毎日残業する必要があるし、職場の人たちも特に仕事を引き受けてくれるわけでもない」

など、いろいろな理由が出てきます。

 

人事制度構築は、非金銭的報酬のデザインが最も重要

組織で働いていると、何かしらの人事的制度に則って働き、給与が支払われます。

金銭は、数字で表すことができ、わかりやすいのでそこに意識が向きがちですが、制度がうまくいくかどうか。働く人に受け入れられるかどうかは、非金銭的報酬によるところが大きいのが現実です。

例えば、仕事の目的・意義や、自分の成長にどうつながるのか?

組織全体からみた、その仕事の重要度・優先順位や社会に与える影響度などの話が全くないままに、

目標を設定させ、その達成度を評価する。

達成度の評価もあいまいで、実際どうすればどれぐらいになるのかわからない。

それが金銭的報酬と結びついている。

ということがよく起こっています。

先述の通り、そのような制度であれば、やらないほうがまし。

という状態です。

 

個人でも非金銭的報酬を高めることができる

非金銭的報酬は、上司や同僚の影響も大きく、一個人でできることは多くはないのが実際のところです。

でも、何もできないかといえばそうではありません。

担当している仕事の目的・意義について、上司や周囲に問いかけてみたり、

実際にその仕事の影響を受けている人(後工程の部署や顧客など)に話を聞きに行ったり。

組織外の情報を集めることで、意外と自分の組織も捨てたものではないと思えることもあります(自分の置かれている状況を客観視することで)

個人でできることは多くはないですが、無力というわけではない。

そして、

組織上いろいろな人に影響を与える人であれば、自分のことは無論のこと。

影響を与える人たちの非金銭的報酬に意識を向けることで、組織全体が変わっていくきっかけをつかむことができたりします。

先日の交流会で話題となった「お金」の話。そして、以前のメンタートークで話題となった「報酬」に絡めて、今日はこんな話題にしてみました。

何かご意見ご感想があれば、気軽にコメントくださいね。

以下の内容は、オンラインサロン内で投稿・対話している記事を一部抜粋したものです。

オンラインサロンについて、詳しくはこちらをご覧ください。

https://community.camp-fire.jp/projects/view/358725

 

大きな成果をあげるリーダーの持つ、共通の資質を見つける

20世紀初頭のリーダーシップ研究は、共通の資質を見つけることに焦点が当てられていたそうです。

その研究によって、

☆リーダーシップは生まれ持った力である(先天的な資質による)

☆リーダーシップは、限られた人の持つ力である

という考え方が広まっていきます。

※実際の研究結果でそれが示されたというよりも、研究結果を誤認した解釈が広まってしまったようです。

そもそも、最初の問いが「大きな成果」「共通の資質」とあるので、

「特定の人」という考えになる。

それが「特別な人」「先天的な資質を有した」となってしまうのもわかる気がします。

特別な人のみが持つ、特別な能力。

それが、初期のリーダーシップ論でした。

※後天的に身につけることができる資質だという考えももちろんありました。

 

 

リーダーに求められる資質は、フォロアーの状態によっても変わるのでは?

リーダーシップに関する研究が進む(枝分かれする)中で、フォロアーに注目した研究も増えていきます。

新入社員のように、多くのフォローを必要とする人もいれば、

ベテラン社員のように、自分で考えて自分で動きたい人もいる。

フォロアーの成長段階によって、とるべきリーダーシップは違うよね?

という話です。

 

これは、係長や課長など、何人かの部下(≒フォロアー)を持ったことがある人であれば、実感するところだと思います。

もっと突っ込んで考えると、人はみな違います。

一人ひとりが異なる性格で、異なる知識や経験を有し、それぞれの個性を持って生きている。

という前提に立った時、その異なる個性に合わせた接し方が必要になる。

さらに、フォロアーに焦点を当ててみると、ある特定のリーダーのみが

目的・目標達成のための影響力を発揮している

わけではなく、

リーダーもフォロアーも、強弱はあれど、それぞれが影響しあっている。

そのような発見から、様々なリーダー像が生まれて今日に至ります。

でも、冷静に考えると、

スティーブジョブズも、渋沢栄一も、松下幸之助も、その人に焦点を

当てるのではなく、その人を支えた人たちに焦点を当てると、

一人で偉大な成果を成し遂げたわけではないことに気づきます。

多くの人がそのリーダーを支え、時にはリードしながら前に進み、

結果として歴史に名を刻むような成果をあげることになった。

なので、目立つ「誰か」ではなく、「みんな」を観ることが、

リーダーシップを考えるうえで大切な視点なんだと思います。

 

 

自分の個性に合ったリーダーシップを、それぞれのタイミングで発揮する

人はみな、違う。その違いに優劣があるのではなく、強みとリスクがあるだけだ。

状況によって、自分の状態によって強みになることもあれば、問題を引き起こしてしまうリスクとなる場合もある。

でも、それは優劣ではない。

その前提に立った時、見えてくるリーダー像があります。

それは、

チーム全員がリーダーであり、フォロアーでもある。

自分の個性に合ったリーダーシップを、それぞれのタイミングで発揮する。

というものです。

私たちは、多様な存在であり、自分と同じ人は一人もいない。

なので、自分らしいチームへの関わり方がある。

先頭に立って皆を引っ張ろうとする人もいれば、

後方支援に回って、皆の背中を押す人もいる。

チームにユーモアを提供してくれる人もいれば、

難題に挑む勇気を与えてくれる人もいる。

そんなイメージです。

 

このサロンでは、誰しもが自分らしくリーダーシップをしていくための気づきや機会を提供していくことを目指しています。

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