ワークショップから見える組織の課題
この半月間、組織マネジメントに関する研修を異なるクライアント5社に向けて担当する機会がありました。そこで共通して聞こえてきたのは、世代や価値観のギャップを埋め、良いチームを作るにはどうすれば良いかという声でした。
これは、多くの組織が直面している根深い課題といえそうです。
ギャップが解消されないことによる影響は多岐にわたり、以下のような問題が挙げられます:
- パワーハラスメントをはじめとするトラブルの発生
世代間のコミュニケーション不足が原因で、上司と部下の間に摩擦が生じやすくなり、これがパワーハラスメントなどのトラブルに発展するケースが増えています。 - 若手社員を中心とする離職の増加
若手社員が組織文化や価値観に適応できず、早期離職するケースが増加しています。これにより、組織は貴重な人材を失うことになります。 - 業務品質が向上せず、顧客満足度が低下
効果的なチームワークができないことで、業務の質が向上せず、結果として顧客満足度が低下するリスクが高まります。 - 労働市場の流動化に伴い、自組織のビジョンが描けない、もしくはビジョンへの納得感がない
労働市場が急速に変化する中で、組織の将来像を明確に描けない、もしくは社員に納得してもらえない状況が生まれています。
研修の中では、受講した社員・職員の皆さんに対し、以下のような実践的なアプローチを提供しました:
- 同僚、上司、部下との対話・議論の進め方
オープンで建設的な対話を促進する方法を学びます。これにより、メンバー同士の相互理解が深まり、ギャップの認識とそれを埋めるきっかけになります。 - タスク管理の要点とノウハウ
効果的なタスク管理の手法を紹介し、業務効率を向上させるための具体的な方法を提供します。 - コーチングの意義と実践方法
コーチングの基本原則と実践方法を学び、リーダーシップの質を向上させます。 - 責任感の罠がもたらすハラスメントの落とし穴と他者理解
責任感が強すぎるがゆえに陥りがちなハラスメントの問題について理解し、他者の視点を尊重する方法を学びます。 - サーバントリーダーシップの発揮方法
サーバントリーダーシップの概念とその実践方法を学び、社員のモチベーションを高めるリーダーシップスタイルを身につけます。
これらのアプローチは、個人レベルでの良いチーム作りを目指す内容ですが、組織全体として対応するには、組織として学び、実践する視点も重要です。
そのため、組織開発や人事制度の観点からのご相談をいただくケースも多く、これにも対応しています。
コロナ禍や労働市場の流動化により、現行の組織構造や人事制度が陳腐化する可能性も高まっています。
経営者や人事担当者、従業員の声に耳を傾け、多様な個性を活かしつつビジョンを実現するための組織・人事制度についても支援を行っています。具体的には、以下のようなサポートを提供しています:
- 現行の組織構造や人事制度の見直し
時代の変化に対応した柔軟な組織構造や人事制度を再構築するためのアドバイスを行います。 - 多様性を活かす組織文化の醸成
社員一人ひとりの個性や強みを活かし、チーム全体のパフォーマンスを最大化するための組織文化を育成します。 - ビジョンの共有と実現に向けた戦略立案
組織のビジョンを明確にし、全社員がそのビジョンに共感し、実現に向けて一丸となるための戦略を立案します。
「今の組織、何かうまくいっていない気がする…」「現状でも大きな問題はないが、将来の見通しが立ちにくい」と感じている経営者やご担当者の方は、ぜひお気軽にご連絡いただければと思います。
2024/07/06