2019年度人材マネジメント部会 初日(後編) 経営とは

(担当:伊藤文章:五十嵐)

2019年4月17日に開催された2019年度人材マネジメント部会の初日のレポートの続きです。

(前編はこちら)(中編はこちら

自治体を「地域経営型組織」へ

この人材マネジメント部会は、参加者が所属する自治体を「地域経営型組織」へと変革させることを目的としています。

人口も税収も順調に増えていた時代、自治体は自ら何かを仕掛けるというよりも、住民の求めに応じて公共施設や公共サービスを提供していればいい、という環境がありました。

しかし、人口とともに税収も減少し、高齢化、グローバル化、AIの進化などが加速している現代において、自治体に「経営」という感覚が必要だ、と言われるようになりました。

今回の人材マネジメント部会に参加した皆さんも、そのような課題意識を持っている方は多くいたと思います。

 

「経営」とは?

では、そもそも「経営」とはなんなのでしょう?

当たり前に存在する言葉ではありますが、当たり前すぎて今さらその意味を考えることがなったのですが、この日の約6時間にわたるプログラムの最後に、幹事長である鬼澤氏がお話しされた内容に補足をして、お伝えしたいと思います。

経営という言葉の語源を辿っていくと、実は機織り機に行き着きます。

「経」とは織物の縦糸のこと。

実際に機織り機を見たことがある人ならわかるかもしれませんが、機織り機の縦糸は、最初にピンと張って機織り機にかけたら、そのあとはもう動かすことはできません。

横糸は、つくりたい布によって途中で色や種類を変えたり、糸の通し方を変えて柄をつくったりと、比較的流動的なのですが、縦糸は固定されます。

そこから転じて、「経」は「まっすぐ筋道を引く」や「物事の基本」というような意味をもちます。

地球に縦に線を引いた「経線」や、儒教で基本的な教えを書いている「経典」などにその文字が使われているのはそのためです。

 

一方「営」の語源は篝火の形から来ていて、兵士たちの居住する兵舎や宮殿の前で篝火を燃やして警戒した、というところから、「仕事にいそしみ努める」といった意味になります。

 

「経営」という言葉は、語源は紀元前8世紀の中国で、祖先文王という人が霊台という祭壇を築いて建国のシンボルとしたことを追想して「これを経しこれを営す」と詠ったところからきていると言われていて、祭壇を築くにあたって縦の区画を切り、次に周辺に兵を巡らせる様子を表しています。

そのことから、新たに荒地を開墾して畑を縦横に区切ることを「経営」といい、さらに転じて、仕事を切り盛りすることを「経営」と呼ぶようになったと思われます。

実際に機織りの様子を見てみると、イメージした布にするために、膨大な計算式を使って事前の計画を綿密に立ててから縦糸をかけ始めます。

縦糸は一度織り機にかけてしまったら変更することはなく、常にピンと張り続けています。

そして横糸を、力加減を微調整したり使う糸を変えたりしながら、最終的にまっすぐの綺麗な布になるように織っていきます。

これ自体が、経営と非常によく似ていると思います。

経営も、まずはゴール(経営理念)をイメージしてそこに至る道筋を綿密に考えて戦略を立てる。

そして、時には事業そのものや戦術を変えながら、組織をマネジメントしすることで、理念の実現を目指していきます。

実際に目に見える機織りの姿を想像してみることで、経営を理解しやすくなるように思います。

 

人材マネジメント部会では、10ヶ月全5回のプログラムを通して、この縦糸に当たる戦略づくりを目指しています。

第2回は5月中旬の開催となります。

参加者の皆さんにどんな化学反応が起きるのか、楽しみです。 

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